妊娠した非正規社員の過半数「産休を取得できず」、非正規マタハラ白書

女性の約6割が契約社員やパートなど非正規雇用で働くなか、妊娠しても育児休業をとれずに退職している実態がありました。

国の先行調査によると、育休を取得して職場に復帰した割合は、正社員の43%に対し、パートや派遣社員では4%にとどまっています。

そこで、2015年11月、妊娠した時点で非正規(契約社員・派遣・パート等の有期契約労働者)だった人を対象とした、初のアンケート調査を発表しました。

20〜50歳の女性を対象に、有効回答数158人を得ました。

調査によると、81%の女性が「出産後も働き続けたい」と希望していたのにもかかわらず、産休と育休を取得して職場復帰できたのは、そのうち24.2%にすぎない、と分かりました。

産休は、雇用形態にかかわらず、全ての女性労働者が取得できると労働基準法で決められていのに、「産休を取得できなかった」との回答が、56.9%にのぼりました。

産休後すぐに職場復帰5%、産休は取得できたが育休は取得できない12.1%でした。

労働者は制度の認識があるので、企業側の対応が不十分なのは明らか。
企業側に「非正規には産休すら取得させたくない」という意思があるように感じました。

非正規の女性が、育休を取得できずに退職させられると、2つのハシゴ「①育児給付金②保育園に入園させ仕事復帰すること」が外されます。

子どもを保育園に預けられず、仕事復帰ができないという負のスパイラルが発生し、子どもを産まないか、貧困化するかになってしまいます。

記者会見で私は、非正規労働者でも育休が認められやすくなるような要件の緩和を求めました。

そして、会見終了後には、育児介護休業法の要件緩和を求める署名(1万2040名)を厚労省に提出しました。

多くの方の賛同のおかげで、非正規の育休取得要件の緩和が実現できました。

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非正規版マタハラ白書全データまとめ

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・IWJ Independent Web Journal
企業側は産休を「取らせたくない」? なぜ非正規で働く女性たちは産休すら取得できないのか!? 〜「マタハラNet」が記者会見で法の改正を要望!

・弁護士ドットコムニュース
妊娠した非正規社員の過半数「産休を取得できず」 マタハラ被害のアンケート調査結果
https://www.bengo4.com/c_5/n_3987

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