上半身裸の健康診断の問題を改善すべき

横浜市立の小学校の健康診断で、児童を上半身裸にして検査を行なっていた問題について、 2024年5月31日の常任委員会で、改善を求めました。

この問題は保護者のSNSで発覚し、横浜市の教育委員会が調査したところ、28校の小学校で、上半身裸の検査が行われていました。

このうち12校は、健康診断をこれから行うところだったため、教育委員会から改めるよう指導し、未然に防ぐことができました。

逆を言えば、16校は、上半身裸の検査がすでに行われてしまった後でした。

健康診断の在り方については、保護者のSNSでの発覚以前の3月の予算委員会で、私は教育委員会にお願いしていました。

2024年1月22日に、文科省が健康診断の在り方について、通達を出していたからです。

主な通達内容は、以下になります。

通達内容

〇 男女別に検診・診察を行う
〇 囲いやカーテンにより、個別の検査・診察スペース確保
〇 女子児童生徒等の検査・診察に立ち会う教職員は女性
〇 他の児童生徒等に検査・診察の結果を知られないため、待機人数を最小限に
〇 着替え場所の用意、待機時には体操服やタオルで身体を隠す

通達の具体例をスライドで表示しながら、「国も通達を出しているので、是非この機会に、横浜市の性に関する指導や命の教育について見直して欲しい」、と2024年3月7日の予算委員会でお願いしました。

お願いしていたのにも関わらず、このような問題が上がったことは、大変残念でした。
教育委員会の対応としては、各学校に、文科省の通達をきちんと掲載して、配布はしていました。

ですが、その後の対応は、
3つのパターン(①体操着で受診する/②下着で受診する/③タオルなどで隠して受診する)を提示し、どのパターンで行なうかは、各学校と校医で決める、という現場任せにしていました。

実際の現場がどうなのかを調査し、徹底することが疎かだったように思います。

健康診断は、病気や虐待などの早期発見に非常に重要です。
だからこそ、服装やプライバシーへの配慮も必要ですが、命を守るための検査の本質も忘れてはいけません。

子どもたちからも不安の声がありました。検診をどう受けるかは、子どもたちの意志を尊重すべきです。
次年度以降は、子どもたちの意見を聴き、プライバシーに配慮した検診を徹底して行きたいです。

さらに、現場だけに任せるのではなく、教育委員会がしっかりと支援・サポートする必要があります。

教育委員会は、「医療と心情の間で迷う学校を把握し、支援していく」と回答しました。
そして、今後は一律の健康診断のやり方を検討していく方針です。

私は、今後の動きに注目しながら、子どもたちの安全や安心を第一に考えていきたいと思います。

横浜市会議員:おさかべさやか

・神奈川新聞
上半身裸の健康診断、横浜市立小学校16校で確認 高学年、市教委が明かす
https://x.gd/1ph6d

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