横浜市の不登校児は小・中学校合わせて8000人
以下の表は、令和4年度の小中学校の長期欠席者の数になります。
そのうち不登校は小学校3469人、中学校4701人、合わせて8000人ほどいます。
このうち健康診断の未検査がどのくらいいるかのデータはありませんが、8000人近い子どもたちが、健康診断を受けていない可能性があります。

不登校児は心身症になりやすい
不登校という状態自体が、身体的、精神的リスクを抱えていて、子どもは、精神的ストレスが身体症状化しやすく、大人に比べて心身症になりやすい、と言われています。
また、背骨が横方向に曲がってしまう、脊柱側弯症(けいついそくわんしょう)は、小学校高学年から中学校といった思春期に最も多く発症します。
こういった、子ども特有の病気を、見落としてしまうことにもなります。
しかし、健康診断は学校で行うことを基本とし、学校医のクリニックなどで検査することができない状況になっています。
その結果、不登校児は、検査を受けないか、自費で病院で受ける、という選択肢しかありません。

健康診断の案内が届いていない
私は、この問題について、2024年3月7日の予算委員会で、教育委員会に早急に取り組むよう要望しました。
まず、不登校児にはそもそも健康診断の案内が届いていない、という声も聞いています。
これに対し、教育委員会は、「保護者へのお知らせを確実に実施されるよう、学校に再度、周知します」と回答しました。

早急に取り組むよう要望
横浜市は、ハートフル事業で、学習格差・体験格差は埋めようとしていますが、健康格差に対して、根本的解決をしていないままとなっています。
国のCOCOLOプランでは、「学校に戻すことが対策の目的ではなく、今いる場所で自立を目指す」と謳っています。しかし、学校でしか健康診断が受けられない、横浜市の今の状況は、国の方針にも矛盾していると思います。
基本は学校で検査を受けるとしても、選択肢として、学校外にも受けられる場を検討していくべきだと思います。
これに対し、教育委員会は、「学校外で実施している他都市での取組み状況なども含め、調査・研究していく」と回答しました。
今後、子どもたちが学校外でもきちんと健康診断を受けられるよう、進めて参ります。
横浜市会議員:おさかべさやか